マイホーム準備マニュアル

木造住宅、鉄骨住宅、RC造住宅、何が違うの?

 

家を建てる、物件を借りるという際に気になることのひとつに「木造と鉄骨はいったいどう違うんだろう」ということがあるのではないでしょうか。どちらも建造物の構造ですが、もちろんそれぞれが違う特徴を持っており、建築費や家賃などに影響します。

ここでは木造と鉄骨、そしてRC造の違いについて紹介します。

 

木造について

木造はその名のとおり、木材を用いて建物を造ることで、柱、梁、筋交い(柱と柱の間に斜めに入れることで建築物の強度を高めるための部材)などを使って組み立てる工法です。古くから日本建築の主流工法であり、現在でも多くの木造建造物が建てられています。

 

鉄に比べて木材は加工が容易におこなえ、設計における自由度が高いというメリットがあります。ただし、柱と梁の本数が多くなると、間取りにおいて広い空間が作りにくい、大きな窓を設置するのが難しいなどの制約ができてしまうというデメリットもあります。

 

建築費や解体費が比較的安く済みますが、鉄骨造やRC造と比較して構造自体の強度はどうしても劣ってしまうと言えるでしょう。

 

鉄骨造について

鉄骨でできた柱や梁を組み合わせて作る工法です。重量鉄骨と軽量鉄骨と種類があり、種類によって建築物の強度が変わります。重量鉄骨のほうが比較的強度が高くなります。ただし軽量鉄骨を用いた場合でも設計次第では強度を出すことも可能で、一概には言えません。

床面にALCという軽量発砲コンクリートを詰め、それが遮音や防火の効果を持つことになります。メーカーによってALCの厚みが変わるので、事前に確認しておきましょう。

 

鉄骨を使って作る柱や梁が丈夫であるため、筋交いが必要ありません。また、大きな窓を取り付けるなどの設計が可能になります。

 

鉄を使うため強度は強くなりますが、海岸地域などの場合塩害の影響で鉄がさびて強度が極端に低くなることもあるので注意しましょう。

 

RC造について

鉄筋コンクリート造のことをRC造と言います。鉄筋の骨組にコンクリートを流し込む工法です。コンクリートを流し込むことで遮音性や防火性が比較的高くなり、また建物自体の構造も強くなります。

 

ただし、建築費や解体費は比較的高めです。また、建物に重量がでるので地盤によっては建てられなかったり地盤改良が必要になる場合もありますので注意しましょう。

 

SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)という構造もあり、鉄骨の柱の周りをコンクリートで固めるという工法です。大型マンションや高層ビルなどに用いられます。

 

 

 

耐震性や遮音性などは、一般的に鉄骨造やRC造のほうが高いと言えます。しかし、設計の方法によっては木造でも地震に強いものを建てることが可能ですし、RC造でも隣の部屋との壁がコンクリートなのか石膏ボードなのかで性能が変わってくるので一概には言えません。

いずれにせよ建築物の構造はその建物の性能に大きく影響を及ぼすものです。建物を建てる、物件を借りるなどをお考えの方は、その構造や設計についてしっかり確認し、必要であれば専門家に尋ねることをおすすめします。